中小企業の経営者や新任Web担当者がweb集客するなら最低限しておくべきKPIを説明します
webサイトは作って公開しただけでは優秀な営業マンにはなってくれません。
webサイトの集客効果を測って、改善を繰り返して、はじめて優秀な営業マンに育てることができます。
そして、そのweb集客の効果を測定する際に重要な指標として、検索ボリューム(検索数)、CTR(クリック率)、インプレッション数、PV(ページビュー)、アクセス数、CVR(コンバージョン率)、成約率、CPC(クリック単価)、ROI(投資対効果)などがあります。
これらのweb集客の効果を測定するKPI(Key Performance Indicators)は、集客状況を定量的に評価するための重要な指標ですが、以下に、それぞれのKPIの基本的な概念を具体的な例とともに簡単に解説したいと思います。
中小企業の経営者やweb担当者がwebを使って集客を考えるためには、最低限知っておくべき知識だと思います。
検索ボリューム、検索数
検索ボリュームとは、Googleなどの検索エンジンで検索者がキーワードを検索される回数のことです。
つまり検索ボリュームを把握することで、特定のキーワードに対する、世の中の需要や関心度を把握することができるということです。
例えば、「健康食品」というキーワードで検索される回数が月間1,000回であった場合、健康食品に興味があるターゲット顧客層が月間総計で1,000回検索されているという事実がわかります。続いて、そのターゲット顧客が購入までに至る人数を(具体的な行動パターンによって絞り込まれる割合を想定してかけ合わせるなどして)予測し、購入単価をかけ合わせたりすることで、その市場の需要の大きさを推測したりできます。ちなみに、これらの予測手法をファネル分析と言います。
インプレッション数
インプレッション数は、上の「検索ボリューム」と似た概念で、広告やコンテンツの表示回数のことを指します。例えば、ブログに広告を貼っていた場合、その広告が表示されるとインプレッション数が1増えます。このように広告やコンテンツのインプレッション回数を計測することで、露出の度合いや潜在的なリーチの可能性を測定することができます。
例えば、ターゲット顧客の広告経由での購入金額がある程度わかっていれば、広告のインプレッション数を増やすことで売上総額を増やすことができるでしょう。
CTR(クリック率)
CTRを説明する前に、「インデックス登録」を説明しておく必要があります。
ホームページやランディングページなどのwebサイトをインターネット上に公開すると、特にwebサイトに問題がなければ、Googleは検索エンジンのデータベースに登録していきます。これらをインデックス登録と言いますが、インデックス登録されてはじめて自社のホームページがGoogleの検索結果画面に表示されるようになります。
Googleなどの検索エンジンの検索結果画面上に、自社のwebサイトのタイトルや説明文(ディスクリプションと言います)が表示され、検索した人にクリックされた割合のことを「CTR(Clock Through Rate)」といいます。この時CTRは、「クリック数÷検索ボリューム」で計算できます。数値が高ければ高いほど、タイトルやディスクリプションが魅力的と言えます。
上ではキーワード検索のCTRの例を指しましたが、バナーなどの広告も同じ考え方でCTRを算出することができます。
例えば、webサイトに掲載された広告やコンテンツが、一定期間内の「表示された回数(インプレッション数)」に対する「クリックされた回数」を算出することで、広告やコンテンツの魅力やユーザーの関心度を測定することができます。例えば、ある広告のインプレッション数が100、クリック数が10の場合、CTRは10%となります。
PV(ページビュー)
PVはwebサイトの特定のページが閲覧された回数を指します。
PVを把握することによって、具体的にページのコンテンツ(テキストや動画など)が読まれたり見られたりした事実を把握することができます。
PVが多ければ、多くの人に読まれているということで、それによりコンテンツの人気度やサイトのパフォーマンスを評価できます。
例えば、ブログなどで広告を掲載している場合、広告が多く露出される(=インプレッション数が増える)ためには、ブログに投稿したページが多くの人に見られる必要があります。この時、どれくらい多くの人に投稿したページを見られているのかを測定するのがPVです。
魅力的なページをブログに投稿することでPVが増え、ページ内に掲載されている広告のインプレッションが増え、その結果売上が増えます。さらに、多くの魅力的なページやコンテンツをブログにどんどん投稿し続けることでPVを増やし、ブログ全体のPVも増え、その結果広告経由での売上を増やすことができます。
UU数(ユニークユーザー数)
UU数はwebサイトの訪問者数を測定し、集客の効果や広告キャンペーンの成功を評価できます。PVはページの閲覧数、インプレッション数は表示回数ですが、具体的な人数のことはUUと言います。
広告を見たり、商品やサービスを購入するのは最終的には「人」なので、具体的な人数を把握するためにはUUは重要です。
例えばPVが多くても実際の人数が少ない場合、商品やサービスの購入回数は少ないかもしれませんし、その逆もあり得ます。また、一人で何回も購入してもらう商品であるのか、それとも単価が高くて購入頻度が少ないサービスなのかといった自社のビジネスにあったwebサイトの運営をするためにも重要なKPIです。
CVR(コンバージョン率)
webサイトにはいろいろな目的があり、目的によってゴール設定も異なります。
例えば、自社のサービスや商品を広く紹介してアカウント登録してもらうことなのか、問い合わせフォームから集客することなのか、webサイトから直接商品を購入してもらうことなのか、PVを増やして広告収入を増やすことなのか…。まだまだたくさんありますが、webサイトを訪れた人にしてもらいたい行動のことを「コンバージョン」と言います。
CVRはwebサイトを訪れた人がコンバージョンした割合を示します。
つまり、CVRによって、webサイト全体の魅力や、コンテンツや広告の効果を測定することができるのです。例えば、webサイトに訪問したユーザーのうち、10人が商品を購入した場合、CVRは1%となります。
CPC(クリック単価)
web集客の手段としてネット広告を出稿する場合、費用対効果を測定することはとても重要です。
例えば、Googleの検索結果画面に一覧表示される広告(リスティング広告と言います)はクリック毎に課金される仕組みになっています。またその課金単価も掲載位置によって異なります。
このようなクリック単価のことをCPCといいます。
CPCによって、広告効果と広告費用のバランスを測定し、効果的な広告戦略の評価に役立ちます。
ページ上の集客のテクニック
これらのKPIを適切に把握し分析することで、web集客の効果や戦略の改善点を把握し、効果的な集客を実現することが可能ですが、webサイトが優秀な営業マンでいつづけるためには、コンバージョンを高める必要があります。
きっちり案件に結び付けたり、受注できたりするためには、CVRを向上させるテクニックも駆使しましょう。営業でいうクロージングのテクニックですね。
例えば、下のようなCTA(コールトゥアクション)の配置やEFO(エントリーフォームオプティマイゼーション)などの工夫を行うことで、ウェブサイトの利便性や利用者の行動を促進し、集客効果を高めることができます。
CTA(コールトゥアクション)
CTAとは、閲覧者に行動をとってもらうための対策のことです。例えば、ブログなどのページの最下部にメルマガ登録を促すような画像を設けたり、問い合わせフォームへのリンクボタンを装飾したりすることがCTAです。
CTAは、ボタンやリンクを目立たせるために、色やサイズ、形状などを工夫するなど魅力的が必要で、デザインに関する知識やノウハウが必要です。
また、CTAをクリックしてもらうための理由が動機付けを明示することも重要です。例えば CTAにメルマガ登録のメリットや特典、キャンペーンの情報など、問い合わせしやすいメッセージを伝えることが必要です。
EFO(Entry Form Optimization)
EFOとは、お問い合わせフォームに入力しやすくする対策のことを指します。
具体的には、フォームの項目を最小限に抑え、簡潔なフォームを設計し、必須項目を明確に示したり、入力エラーを避けるために、ユーザーが同じ情報を繰り返し入力する手間を省く自動入力機能を設けたり、わかりやすいガイドを準備するなどがあります。
おすすめ
web集客は、いまから重要視されるので、専門家に任せたほうがいいですが、web集客にはこれまで上げたような技術的な知識や経験が必要な分野であり、常に変化しているため、専門家に任せることが賢明です。
専門家は最新のトレンドやベストプラクティスを把握しており、効果的な集客戦略を立てることができます。