web担当者がホームページ制作で必要なコンテンツを準備してくださいと業者からいわれたとき、どうしたらいいか?
web担当者が、ホームページを制作するにあたって、業者からコンテンツなどの素材を準備してほしいといわれたとき、以下のことについて理解する必要があると思います。
- - コンテンツを自分たちで準備しないといけない理由
- - 何を、いつまでに、どうやって準備しないといけないのか?
- - 素材が準備できるまでにかかる手間や時間
- - 比較的、すぐ準備できること
- - 準備が必要なこと
- - 注意点
これらの注意事項を踏まえたうえで、コンテンツや素材を準備する際の具体的な段取りと手順を以下に示します。
コンテンツを自分たちで準備しないといけない理由
ホームページは企業や組織の顔となる重要なコミュニケーションツールであり、自社のメッセージやブランドを適切に伝えるためには、自社が持つ情報や特徴を最も正確かつ効果的に表現する必要があります。また、外部業者に依存せずに自社のコンテンツを管理することで、柔軟性や継続的な更新が容易になります。
自分たちで準備したほうがいい代表的な10の理由
ブランドメッセージの一貫性
自社が持つ情報や特徴を自ら表現することで、ブランドメッセージを一貫して伝えることができます。外部業者に委託すると、過去に市場に伝えてきたメッセージとのブレや、ブランドに対する誤解が生じる可能性があります。
独自性の確保
自社の独自性や特徴を最大限に引き出すためには、内部での情報共有や企画が重要です。外部業者に依存せず、自社の存在価値や商品やサービスの提供価値をアピールできます。
緊急性への対応
特に商品の機能説明文やメリット、お知らせ、ブログ記事などを自社で作成・管理することで、重要かつ緊急性の高い情報更新や修正にも迅速に対応できます。外部業者にテキストの作成を依存すると、対応に時間がかかる場合があります。
コストの削減
外部業者に依頼する場合、追加の費用がかかることがあります。自社でコンテンツを準備することで、コストを削減できます。
情報のセキュリティ
自社で情報を管理することで、情報のセキュリティを確保することができます。外部業者に情報を提供する場合、情報漏洩のリスクが生じる可能性があります。
柔軟な更新
これは特にサイト運営時に関することですが、自社でコンテンツを管理することで、更新のタイミングや内容を柔軟に調整できます。外部業者に依存せず、自社のニーズに合わせた更新が可能です。
企業文化の表現
自社でコンテンツを作成することで、企業文化や理念をより正確に表現することができます。外部業者に依存すると、企業文化が正確に反映されない場合があります。
市場の変化への迅速な対応
自社でコンテンツを管理することで、市場の変化やトレンドに迅速に対応できます。外部業者に、市場の反応を踏まえたコンテンツの検討から作成までを依存してしまうと、対応に遅れが生じる可能性があります。
コンテンツの品質管理
自社でコンテンツを作成することで、サイト全体の品質管理を徹底することができます。たとえばテキストが与えるメッセージと、画像やイラストが与えるイメージを整合することができるなど、品質の統一性や一貫性が確保することが容易です。
組織内の情報共有
自社でコンテンツを準備することで、組織内での情報共有や意思決定がスムーズに行われます。たとえば、様々なシーンや媒体で素材を使いまわしたい場合などに、素材のありかや制作担当者などの情報を組織全体で共有できます。
準備する内容とスケジュールの確認
業者から求められた内容と納期を確認し、必要なコンテンツや素材を洗い出します。例えば、テキスト、写真、イラスト、動画などが含まれる場合がありますが、ロゴや既存のカタログやパンフレットなど、すでに存在する素材は比較的すぐに利用できます。
各種コンテンツや素材を自社で準備する場合の時間や費用の目安は、準備する内容や量、必要な品質によって異なりますが、以下にそれぞれのコンテンツや素材の準備にかかる一般的な時間と費用の目安を示してみます。これはあくまで一般的な目安であり、実際のサイトの規模によって異なります。
テキスト
コピーライトや説明文などのテキストは、自社の特徴やメッセージを反映させるために企画やライティングの段階から着手します。関係者との協力を得て、適切な内容を作成します。準備すべきテキストは、思ったより多いので注意が必要です。
例えば、社名や住所、連絡先などの会社概要、サイトの名称やキャッチコピーなどの基礎情報、商品名や機能とメリットなどの説明文、細かいところでは中見出しやメニューに記載する文言、社長メッセージや社員紹介など多数あるので、余裕を持った計画が必要です。
準備にかかる時間
ページ数やコンテンツの複雑さによって異なりますが、1ページあたり数時間から数日程度を見積もります。会社概要の情報やサービス名・商品名などの既にあるテキストなどは、すぐ準備できると思いますが、新たに書き起こす文章については、執筆担当者を決めて進めないといけません。さらに、内容のチェック、承認といった社内手続きにかかる時間も考慮にいれましょう。
費用の目安
自社でライティングする場合は人件費のみ、外部のライターに発注する場合はライターの料金がかかります。ライターの料金は文字数やクオリティによって異なりますが、1ページあたり数千円から数万円程度が一般的です。
写真
カメラマンに発注して撮影するか、自分たちで撮影するか、または有料や無料の写真素材サイトからダウンロードしたりできます。撮影の場合は、撮影場所やモデルの手配、撮影スケジュールの調整などが必要です。
準備にかかる時間
カメラマンなどの撮影する人との事前打ち合わせ、撮影される人やモノの手配にかかる時間、実際の写真撮影にかかる時間や撮影場所の調整、画像のレタッチなどの編集などによって異なります。撮影にかかる時間は、1枚あたり数分から数時間程度を見積もります。撮影後にサイトに掲載するコンテンツとして準備するまでには、写真の選定、レタッチなどにかかる時間も数日から数週間を見ておきましょう。
レタッチは業者に相談できると思いますが、もし自分たちでやるならツール操作の学習にかかる時間もみておく必要があります。
費用の目安
写真撮影をカメラマンにお願いする場合、カメラマンへの委託料金や撮影場所のレンタル、画像編集ソフトの使用料などがかかります。カメラマンの料金は撮影時間や技術レベルによって異なりますが、1枚あたり数千円から数万円程度が一般的です。その他、フリー素材を使うこともできるので、その場合はWeb制作業者に相談するのもありです。
イラスト
イラスト制作業者に発注して作成するか、有料や無料のイラスト素材サイトからダウンロードします。イラストを外注する場合は、希望するイメージやスタイルを明確に伝えるための打ち合わせが必要です。
準備にかかる時間
イラスト制作業者との打ち合わせにかかる日数、業者の制作時間、選定、修正~納品にかかる時間があります。イラストの制作にかかる時間はイラストの複雑さやサイズによって異なりますが、1つのイラストについて数時間から数日程度を見積もります。納期を伝えたうえで制作可能か確認が必要です。
費用の目安
業者に発注する場合、イラスト制作費用がかかります。イラストの複雑さやサイズ、利用目的によって異なりますが、1つのイラストについて数千円から数万円程度が一般的です。その他、写真同様、フリー素材を使うこともできるので、その場合はWeb制作業者に相談するのもありです。
動画
動画制作者に発注して制作するか、有料や無料の動画素材サイトからダウンロードします。動画の場合は、ストーリーボードや撮影計画の作成、撮影スケジュールの調整などが必要です。
準備にかかる時間
動画の制作には撮影、編集、音声収録などが含まれます。動画の長さや内容によってかかる時間は大幅に異なりますが、数日から数週間以上を見積もります。
費用の目安
プロの動画制作チームや個人制作者を雇用する場合、制作の複雑さやクオリティによって費用は異なります。数万円から数十万円以上が一般的な制作費用です。
これらの目安を参考にしつつ、実際のサイトの規模や要件や予算に合わせて準備を進めていくことが重要です。また、素材の品質やクオリティにこだわる場合は、それに見合った時間と費用を投じることが必要です。
自分たちで準備する際の注意点
自分たちでコンテンツを準備するときの注意点として、著作権への配慮やスケジュール管理、そのほかにも、デザイン案や企業イメージにあった素材の品質などを気つける必要があります。
以下のポイントに留意しながら、素材の準備や制作を進めることで、ホームページ制作プロジェクトを円滑に進めることができます。
著作権やライセンスの確認
使用する素材が著作権やライセンスに適合しているか確認します。
スケジュール管理
各素材の準備や制作にかかる時間を考慮し、納期を守るようにします。
これまで上げたように、テキスト、写真、イラスト、動画の制作そのものにかかる時間以外にも、打ち合わせやインタビューにかかる時間や機材や場所の手配にかかる時間、社内手続きにかかる時間を考慮にいれる必要があります。
品質とクオリティの確保
使用する写真や動画、イラストなどの素材の品質やクオリティに注意する必要があります。品質が低い素材を使用すると、ホームページ全体の印象が損なわれる可能性があります。素材の選定や制作時には、目的やコンセプトに合致する高品質な素材を選ぶことが重要です。
コンテンツの適切な選定
ホームページの目的やターゲット顧客に合わせて、コンテンツを適切に選定する必要があります。例えば、写真や動画の選定においては、ターゲット顧客の興味や関心に沿った素材を選ぶことが重要です。また、コンテンツのバランスや統一感も考慮し、ホームページ全体の一貫性を保つようにします。
法的規制や倫理的配慮
素材の準備や制作に際しては、法的な規制や倫理的な配慮が必要です。特に、プライバシーの保護や肖像権、著作権などの法的規制に違反しないように注意する必要があります。例えば、他人の肖像権を侵害する可能性のある写真や、著作権を侵害する可能性のある素材を使用しないようにすることが重要です。
以上の手順を踏んで、コンテンツや素材を準備することで、ホームページ制作プロジェクトを効果的に進めることができます。