新任Web担当者のためのホームページ制作に欠かせない「SEO」の基本

SEO(Search Engine Optimization)は、webサイトやホームページに掲載しているコンテンツが検索エンジン上で上位に表示されるように最適化するプロセスのことですが、では、具体的に何なのか説明してと言われても、なかなかできないと思います。
今回は、初めてのweb担当者の方になった方に向けて、SEOの基本について説明したいと思います。

SEOとSEOが生まれた背景

SEOとは、Googleなどの検索エンジンでキーワード検索をしたときに、検索結果の一覧の中で、より上位に表示させようとする対策のことを指します。
Googleなどは、インターネット上で調べものをしている顧客(検索する人たちのこと)に、検索する意図や目的に合った結果を一覧として表示してあげる「検索サービス」を提供しているので、正しく顧客の検索意図をくみ取って表示してあげるためのアルゴリズムを持っています。

webサイトやコンテンツを制作する人は、多くの人に自社のサービスや価値を知ってもらうために、そのアルゴリズムに沿ってwebサイトやコンテンツを最適化すること必要がでてきたことから、SEOが注目を浴びるようになった来たのです。

SEOの本質 E-E-A-T

コンテンツが有益で信頼性があり、ユーザーのニーズに適切に応えるかどうかが評価されます。長い文章や多様なメディア(画像、動画)を含むコンテンツは特に評価される傾向があります。
特に近年では。SEOの本質は、顧客体験Experience(経験)、コンテンツの質(Expertise)、信頼性(Authoritativeness)、利用性(Trustworthiness)の4つの要素に焦点を当てることと言われています。これらの要素を満たすコンテンツが検索エンジンで高いランキングを得やすくなります。

キーワード

検索者の検索意図や目的と合致したコンテンツが上位表示されるアルゴリズムであるため、検索キーワードがコンテンツの中に記載されている必要があります。また、コンテンツのキーワードの関連性がとても重要です。
検索キーワードとまったく関係のないコンテンツに、キーワードだけが脈絡も無くたくさん盛り込まれていると、googleのインデックス(表示対象に登録されることを「インデックス」と言います)を外されてしまうことがあります。
ユーザーが検索するキーワードが適切にコンテンツに含まれていると、より上位に表示される可能性が高くなります。

リンクの質

リンクの質とは、リンクが貼られているコンテンツと、リンクを貼ったコンテンツとの関係性が高い場合、リンクの質が高いといわれます。また、リンクを貼る側のコンテンツの完成度や信頼性が高い場合もリンクの質が高くなります。
リンクには、外部リンクと内部リンクがあり、外部リンクとは自分のwebサイト以外のwebサイトから貼られたリンクで、内部リンクとは自分のwebサイトのページ間でのリンクを指します。
特に、外部からのリンクの数や質はランキングに大きく影響しますが、内部リンク構造も重要で、webサイト内のコンテンツの相互関係を適切に構築することが重要です。

ユーザーエクスペリエンス

Googleは、ユーザーが快適にウェブサイトを利用できるかどうかも重視しています。
webサイトの読み込み速度、モバイルフレンドリー、安全性など、ユーザーエクスペリエンスもランキングに影響します。

ソーシャルシグナル

人々がコンテンツを共有しやすいかどうかも評価されます。
ソーシャルメディアでのシェアやコメントなど、ソーシャルシグナルもランキングに影響を与える要素の一つです。

検索エンジンは、これらの要素を総合的に評価して、webサイトやコンテンツのランキングを決定します。

簡単なSEOの歴史

SEOはwebの発展とともに進化してきました。
初期のSEOは、検索エンジンのアルゴリズムが単純であり、コンテンツ内のキーワードの量やメタタグの利用に重点が置かれていましたが、現在はより質の高いコンテンツやユーザーエクスペリエンスが重視されています。
以下に、SEOの歴史を詳しく説明します。

黎明期(1990年代〜2000年代初頭)

インターネットが一般に普及し始めた時代に、検索エンジンも登場しました。
この時期のSEOは比較的単純で、主にコンテンツ内のキーワードの量や密度、メタタグ(タイトルタグ、メタディスクリプションなど)の最適化に焦点が置かれました。

キーワードスタッフィングの時代(2000年代中頃)

検索エンジンのアルゴリズムが進化し、キーワードスタッフィング(不自然にキーワードを詰め込むこと)が一般的になりました。キーワードをまるでサラダのように盛り付ける様子から「ワードサラダ」と言われることもありました。
その結果、検索結果がスパム化して、ユーザーエクスペリエンスが低下しました。

コンテンツとリンクの重要性の認識(2000年代後半〜2010年代初頭)

次第に、検索エンジンはコンテンツの質とリンクの質を重視し始めました。
特に外部リンクを購入して、キーワードと無関係のコンテンツを上位表示しようとしていたwebサイトやコンテンツを排除する動きが本格化されたころです。
Googleのアルゴリズムの変化により、質の高いコンテンツと自然なリンクがランキングでの重要性を増しました。

モバイルフレンドリーの重要性(2010年代中頃)

スマートフォンの普及に伴い、Googleはモバイルフレンドリー性をランキングの要素として追加して、モバイルフレンドリーなwebサイトが高く評価されるようになりました。

ユーザーエクスペリエンスの重視(現在)

現在のSEOは、質の高いコンテンツと優れたユーザーエクスペリエンスが重視されています。
Googleはユーザーの満足度を向上させるために、ページ速度、セキュリティ、ナビゲーションなどの要素を重視し、それらがランキングに影響を与えるようになりました。

SEOの歴史は常に変化していますが、その中心には常にユーザーのニーズを満たすことがあります。今後も検索エンジンのアルゴリズムの変化に対応し、最新のベストプラクティスを取り入れていくことが重要です。

内部対策と外部対策

SEOの取り組みは大きく内部対策と外部対策に分かれます。内部対策は、ウェブサイト自体の改善を指し、外部対策は、他のwebサイトからのリンクやソーシャルメディアでのシェアなど、外部からの信頼性を高める取り組みです。

内部対策

内部対策は、webサイト自体の改善を指し、主に次の点に重点を置きます。

キーワード

重要なキーワードをページのタイトル、見出し、メタデータ、およびコンテンツ内に自然に配置します。

コンテンツの品質

ユーザーに価値のある情報を提供し、コンテンツの質を高めます。長く詳細なコンテンツは検索エンジンに好まれる傾向があります。

ページ速度の最適化

ウェブサイトの読み込み速度を向上させ、ユーザーエクスペリエンスを改善します。画像容量、cssやjavascriptの読み込み速度など注意が必要です。

ユーザビリティの向上

ナビゲーションの改善やモバイルフレンドリーなデザインの導入など、ユーザーがサイトを快適に利用できるようにします。

内部リンク構造の最適化

関連するコンテンツへのリンクを適切に配置し、webサイト内のページの相互関係を強化します。

外部対策

外部対策は、他のwebサイトからのリンクやソーシャルメディアでのシェアなど、外部からの信頼性を高める取り組みを指します。

外部リンク(バックリンク)の獲得

他のwebサイトからの高品質なリンクを獲得することで、検索エンジンの信頼性を向上させます。

ソーシャルシグナルの増加

ソーシャルメディアでのシェアやコメントなど、コンテンツのソーシャル的な影響力を高めます。

これらの取り組みによって、検索エンジンがコンテンツを評価し、検索結果でのランキングを向上させることが可能です。

SEOの技術やノウハウと実践

SEOには技術的な知識が必要ですが、同時にユーザーのニーズに応えるライティングを駆使したコンテンツの作成と品質向上などの力仕事も重要です。そういう意味ではSEOはかなり俗人的な技術だといえます。

アルゴリズムの複雑性

SEOが俗人的なノウハウや経験が必要である理由は、検索エンジンのアルゴリズムが非常に複雑であり、常に変化しているためです。検索エンジンがページを評価するアルゴリズムには100以上の評価基準があり、常に変化しています。それぞれの評価基準がどれだけ重要かも定期的に変わります。
そのため、トータルでSEOを行うにはアルゴリズムを理解するだけでなく、それに適応する知識や経験、情報収集能力が求められます。

競争の激化

インターネット上の競争は激しく、多くのwebサイトが同じキーワードで競合しています。上位にランクされるためには、他のwebサイトよりも有益で信頼性があるコンテンツを作成するなど、競争に勝つための戦略が必要です。

ユーザーの変化するニーズ

ユーザーの検索意図や目的などのニーズは常に変化しています。
SEOを成功させるには、ユーザーの行動やニーズに対応するコンテンツを提供する「コンテンツ・マーケティング」の視点が必要です。

技術の進化

webの技術の進化に合わせてSEOも変化しています。
特に、新しいアルゴリズムやテクノロジーやツールが出てきたときには、それらを素早く理解し、効果的に活用するために常に最新の情報を追い続ける必要があります。

経験の積み重ね

SEOの成功には経験が不可欠です。過去の成功や失敗から学び、実践的な経験を積むことで、効果的な戦略を立てることができます。

これらの理由から、SEOの取り組みには単なる技術的な知識だけでなく、コンテンツの品質向上やユーザーのニーズに応える力仕事が重要なことがわかると思います。常に最新の情報を追い、努力を惜しまない姿勢が成功につながる要因となります。

まとめ

SEOを誰が牛耳っているかと言えば、Googleです。
そのGoogleはアルゴリズムを定期的に更新し、ウェブサイトのランキングを決定します。
その中でも、Googleは検索エンジンで顧客体験を向上させるために、いくつかのポイントを重要的に評価しているので、最低限、以下の点はwebサイトのオーナーや担当者が理解して最適化することが重要です。

これまで書いてきた内容と重複することがありますが、改めてGoogleが特に評価している点を羅列してみます。

コンテンツの品質

Googleは、ユーザーが有益な情報を見つけられるようにするために、高品質なコンテンツを重視します。E-E-A-Tを意識した、正確で、信頼性が高く、ユーザーのニーズに応えるコンテンツがランキングで高い位置に表示されます。

サイト構造の改善

Googleは、ユーザーエクスペリエンスを向上させるウェブサイトを重視します。どこにどのコンテンツがあるか明確で、コンテンツが見つけやすいサイトは、ユーザーの満足度が高くなるため、ランキングが向上します。

モバイルフレンドリー性

モバイルデバイスでのwebサイトの表示が適切であることが重要です。
モバイルフレンドリーなサイトは、ユーザーがデバイスに関係なく閲覧できることを意識していると評価されるため、モバイル検索でのランキングを向上させます。

ページの読み込み速度

Googleは、ページの読み込み速度が速いサイトを好みます。
ユーザーが待たされることなくwebページにアクセスできることが重要です。遅い読み込み速度はユーザーエクスペリエンスを損なうため、ランキングに悪影響を与えます。

セキュリティ

Googleは、セキュリティが確保されたウェブサイトを推奨します。HTTPSプロトコルを使用し、安全な通信を提供することが重要です。セキュリティの確保は、ユーザーの信頼性を高め、ランキングにプラスの影響を与えます。

これらのポイントに焦点を当ててwebサイトやコンテンツを最適化することで、Googleから高い評価を得ることができます。
SEOは常に変化する分野ですが、基本的な理解と実践を積み重ねることで、自社のサービスや商品の効率的な露出を可能にします。

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